マアジ〔真鯵〕

●スズキ目アジ科
●全長 30cm
●分布 日本各地
●釣り場
防波堤
●地方名 アジ
国民的人気を誇る大衆魚
釣り人からの人気はいうまでもなく、日本人の食卓に欠かせない大衆魚。
アジ科の魚は世界に140種ほどおり、内日本には約50種が生息する。
日本各地でアジと呼ぶのはマアジのこと。
漁獲量の多さや人気度からいって、アジ科の代表魚といえよう。
側線の全長にゼンゴ(ゼイゴ)と呼ばれるトゲ状のウロコが並んでおり、最大の特徴となっている。
生息域により異なるが、一般に背中が濃青緑色で、腹部が銀白色の体色をもつ。
若魚には沿岸域で定着的な生活をし、体色が淡黄褐色のキアジと、沖合いを遊泳し、全体的に黒っぽくスマートな体型のクロアジの2型が存在する。
漁獲量はクロアジが多いが、食味はキアジのほうがよい。
暖海性で日本各地に分布し、東シナ海や朝鮮半島海域にも見られる。
南半球のオーストラリアやニュージーランドに非常によく似た仲間がいることが知られている。
沿岸域を大きな群れで活発に遊泳し、小魚や子イカ、オキアミ、ゴカイ、動物プランクトンなどを主に捕食する肉食性。
エサを食べるのは昼間がほとんどだが、ライトなどの明かりのある場所では夜間も捕食するので、夜釣りを楽しむ事もできる。
長崎や五島列島で1〜2月、対馬や四国沖で3〜4月、山陰沖合で4〜5月、瀬戸内海や関東沖合で5〜6月、能登半島以北の日本海沿岸で6〜7月と、産卵期は地域により異なる。
神奈川では幼魚をジンダコと呼び、他にも和歌山・広島でアカアジ、大阪・広島でヒラアジ、和歌山でホンアジとも呼ばれ、各地で親しまれている。
全長は20〜40cmに達する。
美味な魚で、産業的に重要な食用魚である。
調理方法は数え切れないほどあるが、フライや南蛮漬け、刺身やたたき、つみれや塩焼きのように、魚の大きさに合わせるとよい。
漁師料理でナメロウと呼ばれる刺身の味噌たたきがあるが、簡単に料理できておいしいので挑戦してみよう。温かいご飯と一緒に食べるとくせになるほどうまい。
イワシやイサキなどでも応用できる料理だ。
周年狙える沖釣りの人気魚
マアジは非常にポピュラーな海釣りの対象魚だ。
初心者からベテランまで幅広い人気があり、周年狙える点も人気の理由の一つ。
沖釣りが主で、中小型サイズならコマセサビキ仕掛けで数釣りが楽しめる。
大中型サイズは片天秤仕掛けを使ったビシ釣りで狙うことが多い。
手ビシの時代もあったが、今ではサオビシ釣りが主流だ。